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陰嚢水腫

陰嚢水腫とは?

陰嚢水腫とは、陰嚢(睾丸を包む袋)の精巣固有鞘膜腔に滲出液がたまる状態を指します。この液体は通常、精巣を保護するために少量存在しますが、陰嚢水腫ではその量が増えてしまいます。陰嚢水腫は子供から大人まで、幅広い年齢層で発生する可能性がありますが、特に新生児や高齢の男性に多く見られます。

主な症状

  • 陰嚢の腫大:陰嚢が腫れて、大きくなります。
  • 不快感や圧迫感:陰嚢が大きくなることにより、不快感や圧迫感を感じることがあります。歩きづらくなるケースもあります。

原因

陰嚢水腫の原因は先天性と後天性に分かれます。

  • 先天性陰嚢水腫:新生児に見られることが多く、腹膜と陰嚢をつなぐ管が出生後に閉じるべきところが閉じずに残ってしまうことが原因です。
  • 後天性陰嚢水腫:成人に見られることが多く、以下のような要因が原因となることがあります。原因が不明なことも多いです。
    • 感染症:精巣や精巣上体の感染が原因で炎症が起こり、液体がたまることがあります。
    • 外傷:陰嚢への外傷が原因で液体がたまることがあります。
    • 腫瘍:精巣や精巣上体の腫瘍が原因で液体がたまることがあります。

診断

陰嚢水腫の診断は、身体診察と超音波検査によって行われます。精液瘤や鼠経ヘルニアとの鑑別が必要です。

  • 身体検査:陰嚢を視診・触診して、腫れや液体の有無を確認します。
  • 透光検査:陰嚢に光を当てて、液体が透明であるかどうかを確認します。
  • 超音波検査:陰嚢内の液体の量や精巣の状態を詳細に確認するために行われます。

治療法

  1. 経過観察:新生児や症状が軽い場合、特別な治療をせずに経過を観察することがあります。先天性のものは多くの場合、自然に治癒します。
  2. 穿刺吸引:陰嚢内の液体を針で吸引する方法です。ただし、再発することが多いため、一時的な処置とされます。繰り返しの穿刺は感染やその後の手術がしづらくなることからおすすめされません。
  3. 手術:陰嚢水腫根治術を行います。

まとめ

陰嚢水腫は一般的に良性の状態であり、軽度なものであれば経過観察することも多いですが、他の疾患であることもあるため、症状が気になるかたは一度相談にいらしてください。日常生活に支障をきたすケースでは手術がおすすめされますので、その際は適切な実施病院を紹介します。

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